腰痛 原因!改善予防

治療法

 腰痛の治療には、大きく2つの方法があります。

 一つは、外科的な手術を施さずに痛みを取り除く「保存療法」。もう一つは「手術療法」です。
 ほとんどの腰痛は腰のもろさや筋肉の弱さなどによって起こっているため、手術をせず、保存療法で治していきます。

保存療法

 腰痛治療でまず考えられるのは保存療法です。いくつかの治療法を組み合わせながら痛みを軽くしていきます。

・安静
・薬物療法(非ステロイド性消炎鎮痛薬、筋弛緩薬、血流改善薬、睡眠薬、抗不安薬、ビタミン剤、湿布薬など)
・物理療法(温熱療法、装具療法、牽引療法)
・運動療法
・神経ブロック療法(トリガーポイントブロック、硬膜外ブロック、神経根ブロックなど)

手術療法

 手術療法は、排尿・排便障害が起こっていたり、麻痺が起こっていたり、症状が重かったり、日常生活が遅れなかったりする場合に行われます。

-主な手術方法-
腰椎椎間板ヘルニア
後方椎間板切除術(ヘルニア摘出術):
 背中の皮膚を3~5cm程度切開し、痛みのもとであるヘルニアを取り除きます。
 最近では顕微鏡下手術、内視鏡下手術も行われています。
脊椎固定術:骨を骨盤などから採って移植し、さらに金属のねじを用いて骨自体を固定する。
腰部脊柱管狭窄症
椎弓切除術:腰椎の椎弓を切除し、神経根の圧迫を取る。
開窓術:神経根の分岐するところの椎弓を部分的に削り取り(開窓)、神経根を除圧する。
脊椎分離症・すべり症
脊椎固定術:骨を骨盤などから採って移植し、さらに金属のねじを用いて骨自体を固定する。

 腰痛があると、マッサージやカイロプラクティックなどを利用される方も多いと思います。
 しかしその腰痛、ひょっとすると内臓の病気によるものかもしれません。骨の異常によるものなどかもしれません。
 民間療法では、原因を特定せずに骨や筋肉に刺激を与えます。まず整形外科で腰痛の原因を特定してから行うようにしましょう。

一口メモ:整形外科医と脊椎専門医の違いは何?

 整形外科医は、脊椎や四肢、関節の病気を扱う医師です。

 脊椎や脊髄の病気を扱う専門医には、整形外科医と脳神経外科医がいますが、その多くは整形外科出身です。
 日本整形外科学会が認定している「脊椎脊髄病医」は、整形外科専門医であり、かつ脊椎・脊髄の病気の専門医としても研修を受けている医師。さらに日本脊椎脊髄病学会では、脊椎や脊髄の手術治療の経験が豊富な医師を「脊椎脊髄外科指導医」として認定しています。

 これらの指導医、専門医の診察を受ける場合には、多くの医療機関で紹介状が必要になります。
 最初は、地域の整形外科を受診しましょう。より専門的な検査や治療が必要な場合、紹介状を書いていただけます。